こんにちは、ネコタスです。
今回はなんと、カイエンの最上級グレードとも言える、「カイエンターボS E-Hybrid」に1日乗れる機会がありましたので、車両や実際に走った感想をレビューしてみたいと思います。
※少し前にターボGTが発表されたので実際は最上位はターボGTになるのですが、GTはもはや特殊なので除外です笑。ターボGTについては過去に記事を書いているのでよければご覧ください
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なぜカイエンターボS E-Hybridに乗れたのか
実は先日、私のカイエンクーペのナビを更新するためにポルシェセンターへ入庫する機会がありました。私のカイエンクーペはナビがなかなかに不調で、特定の都道府県の地図情報が読み込まれないエラーなどが複数回発生していました(一度ナビ全交換もしたことがあります)。
そのためナビ情報をアップデートする必要がありました。全国のナビ情報を更新するため時間がかかるとのことで、1泊2日で車を預けるため、代車をご用意いただきました。
その代車がそう、「カイエンターボS E-Hybrid」だったのです。
カイエンターボS E-Hybridのスペック
サイズ感などは通常のカイエンと大きくは変わらないので、ここでは特徴的なスペックや付属しているオプション・装備などについて解説していきます。
馬力:680PS(500kW)
0-100km加速:3.8秒
最高速度:295km/h
オプション:
- パノラマルーフシステム
- スポーツエグゾーストシステム ハイグロスブラックテールパイプ
- カーボンデザインパッケージ
- シートベンチレーション(フロント&リア)
- リアシート用エアサイドバッグ
- カーボンインテリアパッケージ
- クレストエンボスヘッドレスト
- エクステリアミラーハイグロスブラック
- Exclusiveデザイン・セレクターレバー
- カーボンドアシルガード(発光式)
- LEDヘッドライトブラック
- ティンテッドLEDテールライト
- 4ゾーンクライメートコントロール
- スモーカーパッケージ
- Burmesterハイエンドサラウンドシステム
- ソフトクローズドア
- ヘッドアップディスプレイ
- エクステリアパッケージブラックハイグロス
- アンビエントライト
- プライバシーガラス
- アルカンターラ仕上げルーフハンドル
…オプションどうなっているんでしょう笑
そもそも、ターボS E-Hybridになると、上記に書いていないPDCC(ポルシェダイナミックシャシーコントロール)やPCCB(ポルシェカーボンセラミックコンポジットブレーキ)、エアサス付きPASMなんかは標準で入っていますし、内装もレザーやアルカンターラルーフライニングは標準です。
そこにこれだけの追加オプション…いくら試乗車を代車として貸してもらっているとはいえ豪華すぎます…
そして何より、680PS。化け物ですね。2tを軽々超える(空車重量で約2.5t!!)巨体なのに、0-100km/hのタイムが3.8秒とスーパーカー並みですからね。
実際にどれだけ早いか体感してきました。
走行性能
加速性能
ダメです笑
もう完全にオーバースペックです(当たり前)。どの速度域からどの速度まででも好きなように加速することができます。土日の首都圏(主に東京)を走っていたのでそもそも交通量が多く気持ちよく加速できるシーンは結構少なかったのですが、僅かなアクセル踏み込みだけでもかなり快感を感じる加速でした。これはハイブリッドならではのアシストの影響もあるかもしれませんね。
ただ、オーバースペックとは言ったものの、実際はかなり快適に運転することができました。特にやはり高速道路での追い越しや合流に関してはめちゃくちゃ快適でした。
正直680PSもあると怖くて踏めないのかなとも思いましたがそんなことは全くなく、カイエンの重さ&ポルシェの最新の電子制御&極太タイヤなどの影響から、恐怖感は皆無でした。
コーナリング性能
半端ないです笑
いやもちろんコーナリング性能に関してはベースのカイエンと加速性能ほどの差はない(むしろハイブリッドは電池の重さがあるので不利)のですが、個人的には初体験のPDCC(ポルシェダイナミックシャシーコントロール)がめちゃくちゃよかったです。
PDCCとは、電子制御により車両のロールを抑えるようにスタビライザーに制御を加えるシステムのこと。これによりコーナリング時のロール(車両が左右に傾く感じ、と言ったら良いだろうか)がグッと抑えられる
夜中に首都高の大橋JCTを走ったのですが、もうあそこまでの急カーブだとかなり違いを体感できましたし、1人で車内で
と叫びながら走っていました笑
30万円近くするオプションですし、これも通常走行には全く必要ない(そもそもベースのカイエンでさえめちゃくちゃコーナリング性能は良く、ロールもSUVと思えないくらい少ない)のですが…余裕がある方はぜひおすすめします。
ブレーキ性能
生まれて初めてのPCCB(カーボンブレーキ)だったのですが…もう効きすぎて意味が分かりませんでした。
加速性能の箇所で書いたのとは別で、どんな速度域でもピタッと狙った場所に止められるような感覚と表現するのが良いでしょうか、もうめちゃくちゃ止まるし挙動がものすごく安定します。
カイエンという重量級の車でさえ全く怖さがありませんでしたし、ポルシェはブレーキと言われる真髄を体験できた気がしました。
これはぜひ911などのピュアスポーツのカーボンブレーキも体験してみたくなりますね。こうやって人はポルシェ沼にハマって行くのでしょう笑
その他(エグゾーストなど)
下道で走行モードをHybridにしていると、モーターの充電があるときには50km/hくらいまではたまにモーターのみ(エンジン停止)で走行します。この場合は静かだし乗り心地も良い普通のカイエンです。
しかし、一旦走行モードをsport plusに入れると…スポーツエグゾーストもONになるので、化け物(それこそライオン)のような音声に豹変します。
一度エンジン始動時にすぐsport plusにした(≒コールドスタート)ことがありましたが、近所迷惑すぎる音量ですぐエンジン切るくらいでした。
走行時はめちゃくちゃ楽しいんですが、もはやさながらスーパーカーに負けないくらい爆音です。というか価格的にもターボSはスーパーカーですね。
内装
走行性能ほどベースのカイエンとは違いがないのですが、とはいえ上で書いたようにオプションがこれでもか(というかフルオプションレベル)で入っているのでめちゃくちゃ豪華です。
個人的に大きく違いを感じたのが以下の2点です。
- アルカンターラルーフライニング
- Burmesterハイエンドサラウンド サウンドシステム
まずアルカンターラルーフライニングですが、これは車内の印象がガラッと変わり、一気に高級感がめちゃくちゃ出ます。
ルーフ部分は全てアルカンターラになりますし、サンバイザーもしっかりアルカンターラになります。
車にあまり興味のない友人を乗せた際も
「なんか内装かっこいいな」
と言っていたので、内装にこだわる方には結構おすすめのオプションかと思います。
そしてBurmesterハイエンドサラウンド サウンドシステム(以下ブルメスター)、めちゃくちゃよかったです。
私のカイエンクーペにはBOSEサラウンドシステムをオプションで入れているのですが、もう比較にならないくらい良いです。あまり音楽や音質に詳しくない人でも圧倒的に違いがわかります。
低音から高音にかけての圧倒的な臨場感(スピーカーの数も増えてます)、1つ1つのクリアな音…音楽聴くのがめちゃくちゃ楽しくなります。
そしてスピーカー部分がステンレス?の特別感もまた素晴らしいですね。
ブルメスターを体験してから、私のカイエンクーペの音が非常に残念に感じてしまうのがデメリットです笑
まとめ
まず一番感じたのは、「ベースのカイエンとカイエンターボS E-Hybridはもはや別の車」ということです。正直それくらい違う印象を受けました。
ベースのカイエンでさえ走りという面においてはSUV界のほぼ頂点に存在するのですが、ターボSはその1枚も2枚も上にいる、そんな印象です。
しかしまあ確実にオーバースペックなのは間違いありません。もちろん急コーナーや加速は気持ち良いですが、発揮する場面は非常に限られますので、やはり本当にお金に余裕がありターボSにステータス性を求める方が購入するのが良いなと思います。
カイエンにも走りを!という考えでグレードを上げる必要はないなと改めて思いました(これはディーラーの人も言っている)。
まあ最終的には個人が納得のいくグレードを買えばよいだけですが、こういうグレードやオプションでたくさん悩めるところもポルシェの良いところ(沼?)かもしれませんね。
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